2013年01月30日

ピルとして使用される薬 Diane 35 の危険性

2013年1月28日 20hのニュースで薬のトピックが出ていました。Diane 35 という薬が、フランスでここ最近問題になっています。本来の薬の目的に合わせ適切に処方された上で使用されていない。それに伴う害という限定された意味ですが、薬害という言葉を用いることができるかもしれません。Diane 35が原因と推定される死者が出ており、また、血塊が原因とみられる血栓も認知されています。 
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この薬は、25年来、ピルとして処方されてきたという。ところが、Diane35 は、もともとは女性用のニキビの薬として市場流通が認可された薬であったとのこと。 実際は、もう長年にわたって避妊 contraception を目的として用いられており、避妊目的での使用にともなう薬害が認知されたということのようです。 医薬品安全庁 Agence nationale de sécurité du médicament (ANSM)の人の話。 「避妊を目的とした、Diane35の処方は許されません」
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Diane35は、ジェネリック医薬品です。血塊 caillots sanguins のおそれがある。体内に血の塊ができる危険性です。医薬品安全庁 (ANSM)から、この1月27日に報道関係者向けの文書が発表されました。それによると、1987年に医薬品の市場に出回るようになってから、4人の死者と、125例の血栓症 thrombose が報告されているとの事。 そのため、避妊目的で使用しないようよびかけています。
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別の薬で、過去に重大な結果をもたらした薬があります。メディアトール Mediator という薬です。これは2009〜2010年に大きな問題となり、フランスで薬害スキャンダルとして報じられ、いまだに強い印象を残しています。メディアトールは、少なくとも1300人の死者を出したと解説者は話しています。こちらは避妊とは関係のない薬。 糖尿病や肥満防止の薬として処方されていたものですが、心臓への負担が大きく、心不全などをもたらす危険な薬剤でした。 他の国ではすでに処方が禁じられており、また、1999年頃から危険性を指摘する専門家がいたにもかかわらず、放置され使用され続けたということで、フランスの国による薬の評価や管理の不十分さが強く批判されたのです。
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Diane35は、メディアトール Mediator の二の舞になるのではないか? というキャスターの質問に、医者の解説者は、メディアトールと比較して、被害の規模ははるかに限定されたものであり、また、しつこいニキビに一定の効果が認められている点では、メディアトールの例とは異なるとしながらも、医師が、医薬品安全庁 の出している薬品市場流通許可Autorisations de Mise sur le Marché (AMM)の条件を守っていない点、さらに、避妊薬として患者から強く求められた場合に安易に処方してしまうという点からは、メディアトールのケースとの類似の危険を指摘しています。
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Diane35に関して、2つのリンクを示します。 2003/1/29 のL'Express2003/1/28 のNouvel Observateur の記事です。2012年の実績で、二つの記事で示されている値に差はありますが、310,000人ないし315,000人の女性が避妊薬としてDiane35を使用しているとされます。本来フランスの医薬品安全庁が認めた医薬品としての用途を外れて、かなり広範囲に流通している薬品だということが分かります。

2013/01/27 医薬品安全庁 (ANSM) がサイトで発表している、Diane35関連のコミュニケ 【フランス語】

このニュースの後で、Dian35の流通停止が発表されました。 

2013/01/30 医薬品安全庁 (ANSM) が安全に配慮しDiane35 の流通停止を宣告するコミュニケ 【フランス語】

この1月30日のコミュニケを読むと、Diane35の薬品市場流通許可(AMM)に基づく流通停止には3ヶ月を見込んでいますが、1月30日付け即時で、患者、医師、薬剤師の三者が遵守すべき事柄が付記されています。それによると、患者は急激にDiane35の使用を停止しないでもいいようですが、医師は、もうDiane35を処方してはならないとされています。薬剤師は、患者が医師と新たな治療に入るまでに、現状Diane35で継続している治療を急に停止することのないように、Diane35を用いる処置をミニマムにするよう義務付けられるとされています。
したがって、向こう3ヶ月間は、薬剤師-患者間のDiane35の取引は、完全に禁止されているわけではありません。

3ヶ月後には、医師による処方だけでなく、薬剤師による薬の引渡しもすべて禁止され、Diane35はフランス国内の市場流通が停止されるとのことです。
ル・モンドに、この措置を受けた、Diane35の製造元のバイエルBayer の反応の記事があります。薬品会社としては、このANSMの急な措置に寝耳に水といった様子です。


posted by Dom & Ynique at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 007 医療・健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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